目次
カルシウムの吸収を高め、骨折、骨粗鬆症を予防する
ビタミンDとは?
ビタミンDとは、ビタミンD2 (エルゴカルシフェロール) とD3 (コレカルシフェロール) の総称です。紫外線を浴びることによって体内で合成することができるビタミンで、太陽のビタミンとも呼ばれています。
ビタミンDの働き
ビタミンDは、骨の形成や成長に重要なカルシウムの吸収に深く関与しています。
カルシウムが小腸で吸収されるのを助け、これにより食事から摂取したカルシウムは、効率よく体内にとり込まれていきます。さらにビタ ミンDは、いったん腎臓を通過して排泄されたカルシウムを、更に腎臓で再吸収するように腎臓に対して働きかけます。
ビタミンDは、骨の成長の他に、免疫力を高める働きもあり、健康な体づくりには必要不可欠です。
不足による影響
ビタミンDが不足すると、カルシウムの吸収がうまくいかなくなり精神的にイライラしやすくなります。大人の場合には骨軟化症、子どもの場合はくる病が起こります。
過剰摂取の影響
症状としては、嘔吐、食欲不振、体重減少などが起こることがあります
補給方法
キノコや魚などに多く含まれる食品を摂取するほかに、皮膚に紫外線が当たることでビタミンD(D3)を、体内で合成する事が出来ます。
国立環境研究所(茨城県つくば市)の研究によると、冬季の北海道でも76分間の日光浴で成人が1日に必要とする量のビタミンDを作れるそうです。
ビタミンDを含む食品・食材
動物性食品
ビタミンDが含まれる動物性食品 | ビタミンD |
---|---|
アンコウの肝 | 110 |
しらす干し(半乾燥) | 61 |
いわし(丸干) | 50 |
身欠きにしん | 50 |
すじこ | 47 |
しらす干し(微乾燥) | 46 |
いくら | 44 |
かわはぎ | 43 |
さけ(紅鮭) | 33 |
さけ(しろ鮭) | 32 |
単位:μg
植物性食品
ビタミンDが含まれる植物性食品 | ビタミンD |
---|---|
白きくらげ(乾燥) | 970 |
きくらげ(乾燥) | 440 |
干しシイタケ(乾燥) | 17 |
ほんシメジ(生) | 4 |
まつたけ(生) | 3.6 |
うずら卵(全卵・生) | 2.5 |
生シイタケ(生) | 2.1 |
えのきたけ(生) | 0.9 |
単位:μg/100g)
食事摂取基準 (μg/日)
性別 | 男性 | 女性 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
年齢 | 推奨量(RDA) | 目安量(AI) | 耐容上限量(UL) | 推奨量(RDA) | 目安量(AI) | 耐容上限量(UL) |
0~5(月) | – | 5.0 | 25 | – | 5.0 | 25 |
6~11(月) | – | 5.0 | 25 | – | 5.0 | 25 |
1~2(歳) | – | 2.0 | 20 | – | 2.0 | 20 |
3~5(歳) | – | 2.5 | 30 | – | 2.5 | 30 |
6~7(歳) | – | 3.0 | 40 | – | 3.0 | 40 |
8~9(歳) | – | 3.5 | 40 | – | 3.5 | 40 |
10~11(歳) | – | 4.5 | 60 | – | 4.5 | 60 |
12~14(歳) | – | 5.5 | 80 | – | 5.5 | 80 |
15~17(歳) | – | 6.0 | 90 | – | 6.0 | 90 |
18~29(歳) | – | 5.5 | 100 | – | 5.5 | 100 |
30~49(歳) | – | 5.5 | 100 | – | 5.5 | 100 |
50~69(歳) | – | 5.5 | 100 | – | 5.5 | 100 |
70以上(歳) | – | 5.5 | 100 | – | 5.5 | 100 |
妊婦(付加量) | – | 7.0 | – | |||
授乳婦(付加量) | – | 8.0 | – |
妊婦、授乳婦では耐容上限量の掲載がありませんが、 耐容上限量がないということではありません。通常時の耐容上限量を参考に、適度な摂取が大切です。
推奨量(RA):ある性・年齢に属する人々のほとんど(97%~99%)が1日に必要量を充たすと推定される1日の摂取量。
目安量(AI):ある性・年齢に属する人々が、良好な栄養状態を維持するのに十分な量。(特定の集団において不足状態を示す人がほとんど観察されない量。)
耐容上限量(UL):ある性・年齢に属する人々のほとんど(97%~99%)が、過剰摂取による健康障害を起こすことのない栄養素摂取量の最大限の量。