日本に18世紀頃に伝来してからすっかりお馴染み飲料のひとつになったコーヒー。豆や淹れ方にこだわる人も多いかと思いますが、水の硬度に気を使うことでより美味しく味わえることをしっていますか?
今回はコーヒーと水の硬度の関係について紹介します。
水の種類
コーヒーをより美味しくするには水選びがなによりも重要です。豆などもかなり重要な要素になりますが、カップの中のコーヒーのおよそ99%は水であることを考えてみると、水選びがいかに重要なのかは分かると思います。まず、水には「硬水」と「軟水」の2種類があります。水にはカルシウムやマグネシウムが微量に含まれていますが、そういった成分を数値化して0~60未満なら軟水、60~120未満なら中硬水、120以上なら硬水となっています。日本は他の国の水に比べると硬度が低いので、日本では沖縄などの一部地域を除く地域では軟水が主流になっています。諸外国、特にヨーロッパ諸国では硬水がよく使われていて、急に水質が変わるとお腹を壊したり、体調を崩したりするので注意が必要です。
コーヒーと合う水
では硬水と軟水ではどちらがコーヒーに適しているのでしょうか。硬水は固く感じるので少し噛むような感覚があります。また、ミネラル分が多いのでコーヒーの成分と反応しやすくなります。カルシウムが多いとコーヒーの成分が反応することで苦味が少なくなり、マグネシウムが多いと渋みや苦味が強くなるので、苦味が欲しいときにはオススメです。
軟水はミネラル分が少ないので比較的飲みやすくなっています。ミネラル分が少ないのでコーヒーの成分に影響を与えにくく、コーヒーそのものの味を楽しめるようになっています。コーヒーの仕上がりは水や豆の種類によって大きく変わってくるので、自分の好みにあったコーヒーを探していくのも楽しめると思います。
水道水で工夫するには
水を選ぶとコーヒーはより美味しくなることはわかりましたが、一番身近な水である日本の水道水は他の国に比べても高水準な品質なので少しの工夫をすると水道水でも美味しく味わうことができます。
カルキを飛ばす
日本の水道水には消毒のために塩素が含まれていて、「カルキ臭」とよばれる独特の匂いがあり、最近ではかなり抑えられていますが、気になる人はいると思います。そういった場合は一度沸騰させることで軽減することができ、コーヒーの風味にも影響を与えなくなります。沸騰させた水は塩素が抜けると長期間の保存ができなくなるので、早めに消費するようにしましょう。
新鮮な水を使う
日本の水道水は高品質な安全性も高いのですが、汲み置きしたものや朝一番に蛇口から出る水は成分が変化している可能性があるので、使わないようにしましょう。しばらく水を出して新鮮な水でコーヒーを作ることで美味しく飲むことができます。
ちょっとした工夫をすることで普通の水道水でも楽しむことができます。
少し変わった飲み方
日本でもお馴染みになったコーヒーは国ごとに色々な飲み方が開発されています。
トルココーヒー
日本ではそこまでの知名度を得ていませんが「トルココーヒー」はコーヒーの元祖といわれ、2013年にユネスコ世界無形文化遺産に登録されました。水から煮立てて上澄みだけを飲む方法で、トルコの文化と深く結びついたコーヒーです。
カフェオスト
フィンランドで飲まれているチーズを入れて飲むコーヒーです。チーズの種類を変えたり、砂糖を加えるとティラミスのような味わいになるなど自分の好みを探せる、かなり楽しめるコーヒーです。この他にも有名になったウインナーコーヒーなど国ごとに様々な種類があります。
おわりに
今回はコーヒーと水の硬度について紹介しました。豆や淹れ方ばかりに気をとられがちですが、水の硬度にも気を使うことで仕上がりに大きく変化でます。コーヒーは嗜好品としてかなり楽しめるものなので、自分の好みのものを探してみてはいかがでしょうか。