水と料理

水を知ればキッチンが楽しくなる!料理で覚えておきたい水知識

お水は私たちには欠かせないものといえます。そのまま飲むことの出来るお水ですが、お茶やコーヒーを淹れる時にも使用されています。もちろんお米を炊く時や味噌汁を作る時にもお水は使用されています。
またお水は私たちにとって欠かせない存在であると同時に、使用するお水を変えるだけで飲料や料理の味を大きく左右するものでもあります。

硬度が違うだけでこんなに変わる!お茶の味を変える水

日本人がよく飲むお茶。毎日のように飲むものだからこそ、美味しく入れたいと思いませんか?
お水を変えるだけでお茶の味は格段に変わります。

日本茶に合う水は硬度30~80程度
旨味、渋味、苦味がバランスよく出ます。日本茶には硬度30~80程度の水が合うとされています
<軟水が向かない理由>
硬度10以下になると、苦渋味を強く感じるようになり、日本茶には適さなくなります。
<硬水が向かない理由>
硬度が高いと、お茶の苦味が抑えられてしまいます。苦味、渋味、旨味のバランスが大切な日本茶には向きません。

引用元:北川製茶

水の硬度が違うだけで、お茶の味に違いが現れてしまいます。お茶の美味しさを最も感じていただける硬度30~80の水で淹れるようにするといいかもしれません。

コーヒーやお酒はどうなの?

まず、コーヒーについて説明します。コーヒーは水の硬度によって、まったく違う味のコーヒーに仕上がります。

「軟水」でコーヒーをいれると「まろやか」で「酸味」が出やすく、
「硬水」でいれると、「苦み」が強調されます。
自分の好みや、その日の気分に合わせて水を選ぶのも楽しいですね。

引用元:秘蔵!コーヒー豆知識

次にお酒について説明します。お酒を作るときにも水は欠かせません。このお酒を作るときに使用する水の硬度で辛い・甘いといった味が決まるのです。

水の硬度が高いと、それだけ多くのミネラルが含まれることになります。これらは酵母の栄養分となるので、それだけ発酵が素早く進みます。こうして、切れ味鋭い辛い鮭になります。
一方、硬度が低いとミネラルが少なくなります。その分だけ発酵の速度は遅くなり、甘味を有する酒に仕上がります。

引用元:日本伝統文化スタイル

お酒を作る時に使用するお水の硬度で、お酒の味に違いが出るようです。また水割りなどに使用するお水も、意識してみるのもいいかもしれません。

硬度の高い硬水で割ると、豊富なミネラル分が雑味となってしまい、お酒本来の味を感じにくくなってしまいます。
焼酎は特に「割り水」がおすすめで、割り水と焼酎をお好みの割合で割ったものを数日寝かせる飲み方です。
そうすることで口当たりまろやかな焼酎に仕上がります。水は軟水の中でも硬度が30mg/L以下の「超軟水」を使い、3日以上寝かせるとさらにおいしくなります。
ちなみにスコッチウイスキーのようなクセのあるウイスキーは硬度が30~180mg/Lの中硬水ぐらいの適度な硬度のもので割ったほうが美味しさは引き立つともいわれています。

引用元:ミネラルウォーターおすすめ比較レビュー

ほとんどのお酒が軟水で割ることがいいと言われていますが、ご自分の好みの味に合うお水で割るといいかもしれません。

意識してみて!料理と水の相性

今まで料理で使用するお水を意識してきたという方が少ないのではないでしょうか。お米を炊く時だけ水道水ではなく、ミネラルウォーターを使用しているという方もいることでしょう。
日本の水道水は安全なため、お腹を壊したり体に害を与えたりといった心配は不要です。しかし気になるのがカルキ臭。

ミネラルウォーターでお米を炊く方は多いのですが、それ以外の料理にはあまり水を意識していないという方が多いのではないでしょうか。
料理には相性があり、食材や調理方法でお水を分けて使用したほうが美味しく仕上がるのです。

簡単に洋食と和食で水を分けてみよう

食材によってお水を使い分けると普段の食事がより美味しく仕上がりますが、まずは洋食と和食とで作る時の水を分けてみてはいかがでしょうか。

和食全般は、軟水が合います。和食の基本と言えばかつお節や昆布でとる「だし」ですが、どちらも軟水が適しています。ミネラル成分が含まれる硬水には旨味成分であるグルタミン酸やイノシン酸が溶け出しにくい上に、カルシウムやマグネシウムがアミノ酸と結合し、あくになってしまうといわれているためです。

引用元:evian

一般的に和食には軟水が合うと言われています。特にお米を軟水で炊いた時と硬水で炊いた時の食感や味の違いがわかりやすく、軟水だとふっくらと炊きあがり、硬水だとパサパサとしたご飯に炊きあがるようです。

硬水が向いているのは肉類などの煮込み料理。
肉のたんぱく質とミネラルが結びついてアクとなって溶け出すため、臭みが少なく、軟らかく仕上がると言われています。
先ほどご飯を炊くとパサパサになりやすいと言いましたが、パエリアなどパラパラした食感にしたいときは逆に硬水がおすすめ。
さらにパスタを茹でるときに使うと、デンプンとカルシウムが結びつくことでコシがよく出るそうです。

引用元:おいしい水と健康生活 by日本トリム

洋食には、硬水の使用をおすすめします。特に肉料理で硬水を使用するとアクが出て、肉の旨味が閉じ込められるため、硬水が最適だといえるでしょう。
このような料理の相性になったのには、日本は軟水が多く海外は硬水が多いということが、関係しているかもしれませんね。

料理と水の相性一覧表

材料軟水硬水
お米ふっくらと炊きあがる水の吸収を妨げる
昆布(出汁)旨味がよくでるアクとなり濁る
野菜やわらかく仕上がる歯ごたえが残る
やわらかく仕上がる肉の旨味を閉じ込める
パスタ麺にコシが出る
豆腐水の違いが味に影響する硬くなる

引用元:辻調グループ

料理で使用するお水によって食感や味に違いが現れます。その日の料理に合わせて、水を使い分けるといいかもしれません。

ミネラルウォーター一例

日田天領水


硬度約32。火砕流による体積や河川による侵食広大の作用などによる福猿な地形で、特徴的な地質が作り出した天然のフィルターによって日田天領水が出来上がります。
日田天領水は、何千年、何億年という長い年月をかけて育まれた希少価値の高い天然のミネラルウォーターです。

SAN BENEDETTO(サンベネデット)


硬度235。1980年代にイタリアで初めてペットボトルを採用し、イタリアでは、かつてヴェネツィア貴族が愛飲していたと言われています。
ヨーロッパアルプスへ降り注がれた雨や雪が地中へ浸透し、長い年月をかけて天然のフィルターを通り、さまざまなミネラルを取り込んでサンベネデットとなります。

富士山のやすらぎ天然水


硬度55。バナジウムを含む国産の天然ミネラルウォーターが富士山のやすらぎ天然水です。富士山のしずくとのコラボ商品であり、名水百選にも選ばれた清澄な水を採水しています。
幾層にもなっている溶岩の間を通り、長い年月をかけ、十分にろ過されているため、高い水質の評価を得ています。また定期的に放射能検査も行っているため安心。

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