水と料理

お米には軟水がいい?炊飯に適したお水とは

日本人の主食といえばお米です。最近ではパンを食べる人や糖質制限のためにお米を食べない人が増えましたが、日本人の代表的な主食であることには変わりありません。
お米は炊くときに使う水を相性のいいものに変えるだけでより美味しくなるのです。今回は炊飯に適した水について紹介します。

水の重要性

お米を炊く時には当然水を使いますが、あまり気にせずに水道水で済ませてしまっていませんか。もちろん、日本の水道水はかなり上質といえるので大きな問題はありませんが、お米を炊くときには水はとても重要な存在になるの注意が必要になります。
お米は研ぐ前は保存のために乾燥した状態です。そのため水と接すると、水分を勢いよく吸収しようとします。炊飯前にはお米を研ぐと思いますが、この時点でお米は水分を吸いはじめていて、炊飯するときには炊飯釜の指定の量をいれて炊くとほぼすべてが吸収されています。この時に注意が必要なのは水の匂いや風味です。水が匂いや風味がよくないものだとよくない風味や匂いがお米にも写ってしまいます。
美味しいお米を食べるには水選びも重要なのです。

炊飯に適した水の条件

では炊飯に適した水とは一体どういったなのでしょうか。水を選ぶときにはいくつかの条件が重要になります。

硬度

まず、水には硬度で比べたときには軟水や硬水などの種類があります。硬度は水のなかにマグネシウムイオンやカルシウムイオンがどれくらい含まれているかを表しているもので、0~60mg/Lだと軟水になり、61~120だと中硬水、121~180で硬水になり、それよりも数値が高いものは超硬水に分類されます。軟水は普段私達が使っている水で、日本のほとんどの地域では軟水が使われています。
中硬水や硬水は主に外国に多くみられ、普段軟水を飲んでいる人が飲むとお腹をこわすことがあります。

お米にとって相性がいいのは断然軟水です。
硬水を使用するとカルシウムがお米のし分と結びついて固くパサパサした仕上がりになりやすく、軟水を使うと水分をよく吸収するので柔らかいふっくらとした仕上がりになります。硬水で炊いたお米はパエリアやピラフなどに向いています。

水の種類

使用する水の種類も重要で水道水、ミネラルウォーター、電解水素水などの水の種類によっても仕上がりに差がでます。水道水は一番身近な水なので利用している人は多いと思いますが、カルキ臭が気になってしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか。最近ではかなり抑えられていますが、消毒のための塩素が原因のこの匂いは苦手な人は多いと思います。お米には水の匂いなどが写りやすいので煮沸したり、1日置いておいたりするなどの「カルキ抜き」を試してみるといいかもしれません。カルキ抜きをした場合は普段よりも雑菌が繁殖しやすいため注意しましょう。
ミネラルウォーターは硬度が低くなっているものを選ぶとカルキ臭を木にすることなく、より美味しく仕上げることができます。お米を研ぐときは水道水を使い、炊くときにはミネラルウォーターを使用する使いわけをすることで貴重なミネラルウォーターを節約しながら美味しく仕上げることができます。
電解水素水もオススメで、浸透力に優れるのでよりふっくらとした仕上がりが期待できます。食感の好みに合わせて色々な水を試してみるのもいいかもしれません。

番外編:失敗した場合

いいお水を使っていても水を入れすぎてしまったり、逆に足らなかったりすると仕上がりはイマイチになってしまいます。
そんなときの対処方はいくつかあります。
・水を入れすぎた場合
水を入れすぎてお米がベタついたり、グニャグニャになってしまった時はレンジで軽く加熱すると水分を飛ばせます。
・水が足らない場合
水が足らないと固めの仕上がりになりますが、料理酒などのお酒を加えることで柔らかくすることができます。また、リゾットやチャーハンに使用することで美味しくいただけます。

おわりに

今回は炊飯に適した水について紹介しました。炊飯には軟水が適しています。季節によってはご飯が少し固めになることもあるので、お米の状態に合わせて少し多めに水を加えるなどの工夫も美味しく食べるコツになります。
色々試してみてはいかがでしょうか。